オーヴァーロード

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「私がアインズ・ウール・ゴウン、その人である」ではない。「オーバーロード」だしな。

ポスター見たときには、血がいっぱい出る系ホラーなんだろうなぁくらいで、行かないと思っていたが、ツイッターで評判を見かけると「アメリカ降下部隊vsナチス製改造人間」…うわーB級だ!

というわけで観に行ったわけだが、これがなかなかどうしてちゃとB級感のあるいい映画だった。

いわゆるノルマンディー上陸作戦(オーバーロード作戦)でナチスの妨害電波塔を破壊するアメリカの降下作戦から始まるが、このミリタリのディテールが見る人が見るとしっかりしているらしく、とんでも展開のくせに地に足が着いている。というか、B級だからその辺りは地に足をつけたのかもしれない。

話の半ば、目的地の村に着いてもしばらくは化け物が出てきそうな不穏な空気はあるものの、このまま少ない生き残りで勇気とガッツでナチスの基地を爆破しようぜ!になってもおかしくない雰囲気だった。が、途中で様子がおかしくなるってほどでもなく、割とナチュラルに改造ゾンビ人間が登場してくる。いや、やっぱりおかしい。そんな雰囲気じゃなかったよ、やっぱり。ゾンビ人間なんて雰囲気じゃなかったよ。

とはいえ、完全におかしな映画になったかというとそうでもなくてゾンビ人間に追いかけられハラハラしたり、雑な上官が体を張る展開、皮肉屋の先輩が子供を助けて胸に銃弾を受けたり、ありがちなお約束展開。だが、それがいい。ありがちな展開だけど、ちゃんと組み立てられていて観ててストレスがなくてけっこういい映画だったと思う。