空の青さを知る人よ

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「ここさけ」観てないし、「あの花」もよかったんだけど好きかと聞かれると首を傾げてしまうんだが、この映画はとても良かった。岡田麿里っていい話を書くんだけどクセがあるっていうか荒々しいというか、視聴者に傷を残すような後味があるんだよな。でも、今回はクセの部分がマイルドで「マリーはちょっと…」みたいな人にも勧められるじゃないかと思うくらい優しい話になっててとても良かった。

予告編だと主人公の女子高生の青春ストーリーなんだけど、同時に10代の時の後悔を引きずって30越えた大人が後悔に決着をつける、大人向けの青春映画になってるのは最近のアニメでも珍しいんじゃないだろうか。あかね、しんの(大人)と近い歳なので色々思うところがある。でも、しんのは理想と違うけど、けっこういいところにいると思うだけど所詮人ごとだから、そう見えるんだろうな。

話以外の部分では吉沢亮の10代と30代の演じ分けがすごく良かった。大差はないようでしっかり差があって、しんのが対峙するシーンは難しかっただろうけど、特に良かった。他の声優で言えば落合福嗣の華はないけど、そこにいて当然の収まりの良さはすごいよな。今回の悠木碧も然り。

作画も多分写真使ってらような背景もあるけど、3作目の秩父の風景も特に気合が入ってたと思う。

初日に台風がかち合ったり、競合に強すぎるジョーカー諸々がいたりで動員が伸び悩んでるっぽいのは勿体ないなぁ